ノーベル化学賞の受賞者、3博士が発表されましたね。受賞理由は「簡便な化学反応や生物学的反応を使って機能性分子を作る手法の開発」だとか。クリックケミストリーは水系で行うことができるから、近年の生化学でも注目されていた。ワタシも以前に申請書にクリックケミストリーを利用した巨大分子表面の修飾を盛り込んだ研究計画を書いたことがあるよ。
ところで今回の受賞者の一人、シャープレス博士は今回で2回目のノーベル化学賞受賞だね。以前の受賞理由はシャープレス酸化だったかな。有機金属化学の重鎮ですね。昔、大学院生のころに研究室の抄録会(他者の論文を精読してグループ内で発表する場)でシャープレス博士の論文を取り上げたことがある。当時は金属錯体による酸化反応に興味があって、ちょうど彼のチタン錯体によるシャープレス酸化の反応機構考察が学会誌に報告されていた。それで自分の専門分野とはちょっと違うけど彼の研究は良く追っていた。まあ今は昔ですね。