Blog_01_29_2021_00.jpg 昨年に遡るのだが、クリスマス前にホームブリューキットを購入した。長年、米国のマイクロブルワリを愛し、いろいろな場所にあるブルワリを訪問したワタシがついに自分でビール醸造する気になったわけである。ちなみにこれまで重い腰を上げてこなかった理由なのだが、やはり美味しいビールを飲みたいじゃない?自分で作ったビールなんて、最初は飲めたもんじゃないとずっと思っていたわけだ。腐っても自分は生化学者だったのでバクテリアの培養なんかは過去にやっていたし、コンタミしないようにする技術もそれなりに熟知している。それでも実際、今回、やってみて意外と大変な作業だったかと思う。そんな作業をキット化して一般大衆に販売しているのだから、こっちはいろいろと懐が広いなぁと思ったり。まあとにかく、正月早々に仕込んで、今日、やっと飲んでみたので感想でも残そうと思った次第である。
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 キットには必要十分な器材とレシピが入っていた。詳細は省くが、機材としては発酵用のボトル(carboy)とエアロック、トランスファ用のチューブなど、レシピの方は今回はHafewizenを選択したのでそれ用のグレイン、粉末のモルト抽出物、ホップに乾燥酵母が入っていた。

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 あとは付属のガイドに従って作業を進めていくのだが、水はWalmartのガロン瓶のdrinking waterを使った。まあ簡単に書くと水を温めて、20分くらいグレインを麻布に入れて温められたお湯の中でうまみ?成分を抽出。その後、モルトとホップを入れて1時間ほど沸騰させ続ける。これをwort(麦汁)というのだが、氷水で冷やしてから、消毒したcarboyに移して酵母を入れる。

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 このcarboyがいわゆる醸造器として機能し、2週間かけて発酵させるのだ。ちなみに温度は15℃くらいだったかと思う。最初の4日くらいは結構、ボコボコと二酸化炭素が出ていたが、それ以降は落ち着いていた。2週間経ってから、おなじみのgrowler(ハーフガロンのお持ち帰り用瓶)にブースト用の砂糖水とビールの原液?を混ぜて移し替える。この際に沈殿物もある程度、除いた。そしてさらに2週間、放置である。

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 そして、とうとう本日、飲んでみたのである。2週間前にGrowlerに移し替えた際にはhafewizen様の薫りが漂っていたので、ちょっとは期待していた。ではワタシ史上最初の自作ビールのお味はいかに?

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 Mぽんも一緒に試飲したのだが、まず結論は、まあまあ飲める。ただ思ったよりも味にパンチはないというか、薫りに反して舌触りが優しい感じ。何度も書いているが薫りが良い。微かなバナナのフレーバーはホントーに微かに後味にも残る。ちなみに今回、Original Gravity(発酵前の麦汁の比重)を測らなかったので、アルコール度数は不明なんだが、意外と高いかもしれない。1パイント飲んでみたら、結構ほろ酔いである。


 というわけで、まずまず成功かな?今回はただガイドに従って作ったけど、いたるところでチューニングの余地があるので自分好みの味を探求できるかもしれない(それには何度ものトライ&エラーが必要だろうが)。もう一度、今度はIPAを作ってみて、飲めるものを醸造できるか。そして次回はOriginal/Final Gravityを測ってアルコール度数を見積もりたい。そのうえで、さらなる深みにはまるかの判断をしたいと思う。