ウチの近くにはTriGreenというディーラーがある。米国内の農機具メーカーとして有名なJohn Deereの正規ディーラーだ。最初にここを訪れたのは家を購入した直後の11月である。家の庭の芝生をちゃんと手入れしないと近所から苦情がくるといわれたため、まずは芝刈り機を手に入れなければと相成ったワケだ。ただその時は何の予備知識もなく、$1000くらいのやつを買えばよいかなと思っていたのだったが、まあいろいろと奥が深かったので、その時の購入は見合わせたのだ。あと同僚によれば、冬は特に芝刈りをしなくても伸びないらしいというのも、購入保留を促したわけ。
そんな感じだったのだが、そろそろ冬も終わりそうなわけである。ここテネシーはたまに妙に暖かくなったり大量の雨が降ったりするので、その際は芝生が微妙に成長しているような気がするのだ。それを見てMぽんが危惧したのである。先週、ふたたびTriGreenに行って芝刈り機を注文することにした。選んだ機種はX330というやつだ。
John Deere Riding Mowerのラインアップには2019年モデルで4つのシリーズが用意されている。エントリーレベルの100シリーズ、エントリープレミアムの200シリーズ、プレミアムレベルの300シリーズ、そしてハイエンドの500シリーズだ。区分は大きく分けて芝刈りする土地のサイズだ。芝刈りのブレードが納められている黄色いデッキのサイズが大きいほど、でかい土地での芝刈り時間を短縮できる。また納められたブレードの数(42インチデッキならば2つ、48インチでは3つ)によって芝刈りの質が変わるというファクターがある。もちろんブレードの数が多いほど毎年のブレード研ぎにお金がかかることも考慮しなければならない。
あとは操縦系などがリッチなのかとかエンジンの馬力や騒音などに違いがでる。いろいろ考えた末、芝刈りは家を持つ限りは続く作業ということで、それなりの機種を用意しようと思ったわけだ。その結果が300シリーズの中で一番、安い機種、X330となった。見ての通り、操作系は液晶表示で、ここにはエンジンの回転数、バッテリーの充電状態、ガソリン残量、速度などが表示される。ステアリング右下にはイグニッションキーとパークブレーキ、左下にはスロットルとデッキのロック(芝生を刈らない場合はデッキをリフトできる、そのロック機構)、そしてなんとチョークレバーが付いていた。座席の真ん中にあるダイアルはデッキの高さを調整するためのもの。芝の高さをここでコントロールできる。あと特筆すべきなのはクルーズコントロールを装備していること。ウチくらいのサイズならば必要ないが、3エーカーとかだとあると便利だろう。
バイクを乗ったことのある方ならなすんなり操作できるかと思うが、私はなかったのでまずエンジン始動に戸惑った。右足側のペダルはブレーキと前進および後退の3つがある。ステアリング左下のスロットルバーとの連携はまだよくわかないが、スロットルバーをあげると暖気回転数が高くなる。ただインストラクションに書かれていたが、無駄な暖気は避けるようにとのこと。空冷だからね、それは納得だ。ほかにも小物入れやカップホルダがあるのはいい。夏の暑い時期には必須である。
さてまだ芝刈りをするほど、芝の高さが高くないので、昨日は芝刈りを行わなかったのだが、2つとなりの家では芝刈りを始めていた。というか薬剤を撒いていたようである。奇遇なことに彼の機具も同じJohn Deere。納車の日に目撃するとはこれも何かの縁か?こうやって隣近所同士で芝刈り機談義が始まり、近所付き合いのゲートウェイになるのかもしれない。