今日もここテネシーは寒い。南部というからもっと暖かい冬かと思ってたんだが、想像以上に寒い。今朝なんて氷点下17℃まで下がってた。せっかく自転車を改修したのに寒すぎて走れないというジレンマ(寒くても走ればいいじゃんという意見は却下、楽しくないもんね)。ちょっとストレスが溜まる。


 さて昨日に引き続き、PSVプラットフォームの「イース8 ラクリモーサ・オブ・ダーナ」の紹介。ちなみにこのイース8および昨日の記事の「セルセタの樹海」は昨年秋の日本出張の折に買ってきた。吉祥寺のゲームストアの店員にDVDのリージョンコードみたいな縛りはあるのか聞いたんだけど、質問の意味がその娘には伝わらなかったのでなんだかちぐはぐな会話になってしまった(別にワタシの日本語がわからなかったというわけではない...ハズ)。結局、欲しい答えはどの店でも得られなかったので、買って米国に戻ってきた。それでプレイしたんだが、「セルセタの樹海」を始めるときに、システムアップデートを要求された以外は問題なくプレイできたので参考まで。


 こちらのゲームは総プレイ時間が60時間を超えた。携帯型ゲーム機であるPSVをプラットフォームとしたゲームだから、まあそんなに大きなボリュームじゃないだろうと思ってたんだけど(「セルセタの樹海もそのワリにはずいぶん重厚なゲームだとは思ったが...)、いろんな意味で裏切られた。まずマップが尋常じゃないくらい広大である。そしてやることがたくさんある。フツー、RPGといえば「おつかいゲーム」と揶揄されるように、なにかイベント(誰かの場所に何かを思っていくとか、ボス戦とかね)があればそれをクリア、そこでフラグ(よく、「この戦いが終わったら、オレは○○に告白するんだ!」みたいなこというとそのキャラは死亡するとかいう死亡フラグのアレね)が立つ。このイース8はそれだけじゃ無くて、漂流村(冒頭で船が怪物に襲われて孤島に漂着する)の拡充とか、(ときメモみたいな)各キャラとの好感度の維持とか、漂流村の防衛戦(よく恐竜とかが徒党を組んでおそってくる)とかをこなさねばならない。まあやることがいっぱいだ。


 それでも物語がサクサク進んでいくのは、まずアクションゲームとしての戦闘がとても多彩かつ絶妙な難易度でおもしろい事につきるかな。戦闘が飽きないのだ。またオープンワールドじゃないけど、序盤をのぞきマップ移動にあまり制限をかけられていないので、結構いろんなところにいけるのはいいね。それに関連して、このゲームの目的の一つとして漂流者(総勢20数名)を島のあちこちで見つけて行かなければならないので、各プレイヤーによってストーリー展開が違うことだろう。


 ストーリーも久しぶりに秀逸だと思った。まあいくつか物語の進行とか、キャラの性格設定のわりにうん?みたいな言動や行動はあったけど、PSVというプラットフォームとは思えない重厚なストーリーとイースシリーズを再定義する設定は意欲作以外の何物でも無いだろう。というのはメタフィクション設定におけるイース8の原典、「ゲーテ海案内記」は30年前の設定にはないのだ(もちろんそれ以前にその当時から「百余冊の冒険書」とは謳っていたが...)。そういうわけで、このイース8は新たなイースシリーズへの展開の布石なんだろ。日本のゲームストアで印象的なことがあった。店内でこのイース8を手に取ったとき、そばに居た高校生カップルらき男女がいたんだ。その女の子が「イースはすっごいおもしろいゲームなんだから!」と男子に熱く語っていた。なんかすげーな...10代の子たちがイースをプレイしてるなんて。ワタシの家でも実際、この「ラクリモーサ・オブ・ダーナ」は妻が8割方プレイしていた(ワタシはほぼ観戦)。いろんな世代に語り継がれるのはちょっと感慨深い。


 さてそういうわけで、以下の様にコレまでのイースシリーズはほぼプレイした。

1. 失われし古代王国 (イースI・II、PCE & PSP)
2. セルセタの樹海 (イースIV セルセタの樹海、PSV)
3. フェルガナ冒険記 (イースIII ワンダラーズフロムイースあるいはフェルガナの誓い、PCE & PC)
4. 砂の都ケフィン (イースVだけど未プレイ)
5. ゲーテ海案内記 (イースVIII ラクリモーサ・オブ・ダーナ、PSV)
6. 翼の民を求めて (イースVI ナピシュテムの匣、PC)
7. アルタゴの五大竜 (イースVII、PSP)

 現段階でプレイしてないのは「砂の都ケフィン」のみ。これはこれで感慨深い。FFも4から8まではやったけど(DQはやってない)、ここまでシリーズを通してプレイしてるっていうのはね。それにRPGというジャンルにおいて、イースシリーズは一応、Ys Originを除けば主人公はあの赤毛の○馬、もといアドルと一貫しているというのはゼルダを除けば類を見ないんだそうな。


 この30年間でいろいろあったみたいだけど、上述のワタシがゲームストアでみた光景の様に若い世代が同じゲームをプレイしているというのは、ある意味すごいと思うし、何度も使って恐縮だが、改めて感慨深い。そして今回の「ラクリモーサ・オブ・ダーナ」で語られる内容はちょっと今までのイースと次元の違う話になりつつある。世界観の再構築は今後、このシリーズを内外共にどのように変化させていくのか楽しみである。