米国けんきゅうにっき

はじめまして!2001年に日本を飛び出し米国へ。研究分野は化学でしたが、2005年のはじめに職場を東海岸から山の中へ移し、その際に研究分野も大きく変えました。そして2010年に結婚とグリーンカード取得。さらにさらに2011年夏に再び1800マイルを東に向かい、新天地、ミシガンに生活の場を移しました。2016年夏に仕事の都合でテネシーに引っ越しました。クルマ関係の仕事ですが、未だに合間を見ては投稿論文の準備をしています。まあ、せっかくの貴重(?)な人生なので、日々の出来事を残しておくことができれば幸いです。

2008年12月

クリスマスの福音

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 今日は日曜日とゆーことで部屋でぐったり......のつもりだったのだが、ちょっと思いついたことがあったので、ラボでちょっと一仕事した。風の強い一日だったのだが、気温が氷点以上とゆー心地よいお天気。さて表題の福音とは、先日のエントリで進捗状況について触れていたミュータントのこと。昨日の土曜日に発現試験をしてみたところ、見事にタンパク質が発現していることを確認。ちょうどJohnもやってきたので、このことを報告すると、彼もなかなか満足そうだった。そーいうわけで、明日から大晦日前にかけて大量培養を試みる。新年は早速、精製だね!

 ところで今年もこの地はホワイトクリスマスだったのだが、クルマの運転に支障が出るくらいの降雪量だった。特にクリスマスシーズン中は雪かきがおろそかになっていたので、町中の雪は放置気味。ウチのアパートの駐車スペースやら玄関先もものすごい量の雪。それはそれは歩くのも不便なくらい。クルマを出すのも駐車スペースに入れるのも大変な苦労だったのだ。そういうわけで、この豪雪地帯に住んで早4年めにして、とうとうスノーチェーンと雪かき用スコップを買うことにした。買いに出かけた日はちょうど豪雪中だったので、そこら中のストアでスノーチェーンはおろかスコップも売り切れとゆー始末。3件目にしてやっとスコップだけは確保できたのだが、チェーンのほうはあきらめて通販で購入することにした。タイヤのサイズは225/60R16とゆー結構、大きなタイヤなのだが、こんなサイズのタイヤでも雪道は滑るのね......昔、乗っていたRover Miniはタイヤサイズが12インチでホイールベース(前輪と後輪の長さ)も短いから滑るのかと思っていたのだが、それだけではないと改めて体感させてくれる(論理的にはどんなサイズのクルマでも雪道じゃ滑るのはわかっているけどさ)。

 せっかくだからスノーチェーンのサイトを眺めていると、日本でもおなじみのThule(スーリー)社の製品があるではないかね。スーリーといえばクルマのルーフキャリアなんかで有名だけど、チェーンも販売しているとは知らなかったな......実際、Amazon.co.jpだと見つからないね。最初は迷ったんだけど、まあ安全にはかえられないわなと思い、ThuleのCB-12とゆーモデルを購入することにした。うわ~ん、$160だ。Amazon.comだと$130で売って居るんだけど、納期が4~6週間とか書かれているから、コレはもしかしたらkonozamaフラグ?と思って回避(日本のAmazonだけかと思ってたよ)。送料無料だったのでココで購入した。届いたらまたこのブログでレポートしよう。

 さて本年もあとわずか。ワタシは例年通りにラボに行って、やるべきコトをやるだけだが、みなさんはどうお過ごしだろうか?(まあ師走ってゆーくらいだから、大掃除とか買い出しとかで忙しいだろうね)年内中にこのブログを更新できるか保証できないので、今のウチに言っておく。それでは良い年の瀬を!!

クリスマス前の足掻き

 日曜日だった昨日は居間の掃除と模様替えをしてみた。居間には28インチのブラウン管テレビとカウチ、テーブルなどがあるのだが、特にTVは巨大で重い。それでも引っ越しのときとかは一人で持ち上げて運んだのだが、できれば薄型のLCDがほしいなぁ。

 というのはココ、アメリカでは来年の2月17日以降、アナログ地上波が停波となる(そう日本よりはやいのジャ)。私はケーブルTVを契約していないので、今持っているTVには昔ながらの室内アンテナを取り付けてあるのだが、こいつが使えなくなるわけ。救済策として米政府はアナログ/デジタル変換器購入用の$40クーポンを発行しており、私もつい先日、受け取った。そこで問題になるのはどのチョイスがベストなのかとゆーこと。以下、3通りの解決策が考えられる。

(1) アナログ/デジタル変換器の購入(事実上、投資はナシ)
(2) ケーブルTVの契約(アナログ契約で月$20)
(3) 薄型TVの購入($500くらい?)

 そもそもワタシはテレビをほとんど見ないので、いらないといえばそーなのだが......英語上達にはやはりテレビを見るのは必須でもある。さてどーしたものかね。


 実験の方は、今週前半はタンパク質精製を画策している。装置がやっと空いたからね。それと同時に昨日のエントリでもふれたAchromobacterの形質転換を行うのだが、リカバリフェイズで使うNZY+メディアが古いとゆーことで、新しく作り直すことにする。以下は1Lメディアのレシピね。

 10g NZ amine/5g Yeast extract/5g 塩化ナトリウム(pH7.5に調整)

 これをオートクレーブ後、12.5mLの1M硫酸マグネシウムと12.5mLの1M塩化マグネシウム、20mLの20%グルコースを加える(この3液も減菌処理済み)。



 化学と違ってかなりブラックボックス的要素が強いなあ。このNZY+メディアのレシピだって試行錯誤の末の産物だよね。コレが良いとゆー科学的論拠が希薄だもの。まあバクテリアの成長なんてそんなものかもね。

冷気の中を征く

 昨日は結構、遅くまで実験をした。帰宅時の気温は氷点下26℃。相変わらず寒い。(今日の昼頃にクルマを動かそうとしたが、なかなか動かなくてかなり焦った......その時点で氷点下14℃まであがってきたんだけどなぁ......)シアン化物の阻害作用の検討をしていたのだが、土曜日にやる理由は、正直言って誰にもじゃまされたくないためだ。それほど集中力を要する。そんな思いと裏腹に、同僚のDaliaがやってきて、タンパク質の精製をしていた。まああんまり言いたくないのだが、ちょうどその阻害剤の実験をしている最中に彼女は席を外さなければならないとゆーことで、カラムの面倒を見てくれと頼んできた。まあここで断るのもどーかと思うし承諾したのだが、できればそーいうスケジュール管理も念頭にいれて実験計画を立ててほしいものだ。もう学生じゃないのだから。
 個人的には研究というのはチームプレイだと思っている。スタンドアローンだとどーしても進捗に限界が出てきてしまうし、なによりも研究室内の雰囲気も悪くなる。でもそれはあくまで個々がしっかりと自己管理をできた上でのことだ。その前提がないとただの甘えになってしまう。

 この間、Johnがオーダーしたスーパーコンピテントセル、NEB 10-betaに15kbpのコンストラクトで形質転換させた。結果はさすが大きいサイズのプラスミドに対して高い形質転換効率を示す株だけあって、簡単に成功。blue/white screeningもほとんどが白いコロニーだった。9kbpのインサートの両端は同じ制限酵素切断サイトなのだが、John曰く、ベクター側もリン酸化してあるからライゲーションの際に自己カップリングする確率は低いと言っていた。ただプラスミドのスクリーニングでうっかり以前使っていたプラスミド(pML10)で確認するときに用いていた制限酵素(Sse8387)を使ったのだが、今回のプラスミド(pBBRmcs5)にはその切断サイトがない。従って、当然切れなかった。すぐにJohnの提案で別の制限酵素(XhoI)を使用。この酵素を使うと2箇所、切断してしまうのだが、まあインサート入りのプラスミドが存在することを確認できれば良いので実行した。まあ結果は予想通り、コンストラクトの存在を確認した。

 ここまででやっと目的のコンストラクトが大腸菌に入ったことになる。次はこのコンストラクトをAchromobacterに形質転換させなければならない。もうここからは当然、alpha-complementationは使えないので、形質転換してからすぐに発現スクリーニングになる。Johnが言うにはこのバクテリアへの形質転換はエレクトロポーレーションしかうまくいかなかったとのこと。さらにコンピテントセルは作りたてを使わなければならないそーな。まあ年内にミュータントができれば御の字だわな。

羊の皮をかぶったiPod

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 今日も朝から氷点下29℃とかふざけた気温のBozemanからお送りいたします......つーか、外に出るといてぇのよ、寒いんじゃなくて。こんな気温が今週末まで続くとかゆーから、またクルマは動きそうにないな......orz ところで久しぶりにボスに会った。3週間ぶり?ドイツとトルコに行っていたらしい。で、査読を頼まれていた論文の論評を話したら、ワタシのコメントを送ってくれと頼まれた。それと実験の話でシアン化物の阻害作用の評価が究極に難しい話をしたら、あと極小濃度領域の実験をやってみて、それでもダメそーなら、まあ妥協しようとゆーことになった。まあ落としどころはこんなものだろう。あと分子生物学関連の実験で9000塩基対のDNAを含むプラスミドによる大腸菌への形質転換を失敗した話をした。まあプラスミドの倍ほどあるDNAを入れたもので形質転換させようとゆーのだから、ムリがあるわな。Johnが対策としてスーパーコンピテントセルをオーダーしてくれた。まあこの段階でこんな状態だと、最終的に土壌バクテリアに形質転換させるときが思いやられる。いろいろとコンピテントセル作成条件でもふらなきゃならないのかね。ところでワタシの書いた論文の草稿の方は、今、なおしていると言っていたので、そのうち返ってくるだろう。こりゃ来年だな、投稿できるのわ。そうそう、来年といえば3月にアメリカ化学会の年会がSalt Lakeで開催されるのだが、自分の発表は口頭になった。トータルで20分だと。15分の発表で5分の質疑応答かね。久しぶりの口頭。このためにDell Mini9i-Clickr PowerPoint remoteを買ったようなものなので、ちょっと楽しみだ。現状報告はこのへんにして、今回はずいぶん前からオーダーしていた32GBのCFカードが今日届いたので、今回のエントリはiPodの改造を紹介しよう!

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まずは改造対象のG4iPodCF to IDEの変換アダプタ32GBのCFカード
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G4iPod用の交換バッテリパッケージ内容ね


 まず今回の改造はモンタナ移動時に購入した第4世代iPod(いわゆるクリックホイールとゆーやつ)がほとんど充電できなくなってしまったために決断したものである。まあ苦楽を共にしたとゆーこともあり、ちょっと愛着があるのだ。そのついでに内蔵してある1.8inchのHDDの代わりにCompact Flash(CF)カードを入れてしまい、iPod touch同様のSSD仕様にしてしまおうと思ったのである。今、購入でき、かつリーズナブルなプライスのCFカードの容量は32GB。これはもともと入っていたHDDの容量(20GB)をすでにこえているので、そーいう意味でもパワーアップされることになる。さらにいえば、以前に内蔵基板も交換してしまったので、すでに購入当初のiPodとは別物になってしまうといっても良いだろう。

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まずは樹脂部分と金属部分の間にバッテリ交換キットに付属している工具をねじ込むとっかかりの隙間ができたらクレジットカードなどの薄くて丈夫なものをねじ込むもう一つの付属工具を入れて隙間にそってスライドさせる
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スライドさせていくとそのうち乾いた音がするので......樹脂側の爪が金属側からはずれるのがわかる金属側ははずれるがまだリボン端子がついているので注意


 まず始める前に静電気には注意ね。たぶん一番大変なのはiPodの中にアクセスする方法だろう。バッテリ交換キットに付属するCDにムービーが入っているが、それを見てもなかなかうまくいかないと聞く。今回の場合は、以前にあけたことがあるので、金属と樹脂の隙間が比較的大きめであったため、簡単にあけることができた。まあでも上記の写真のようにやるのは変わらないので、多少堅くても勇気を振り絞ってやってみると良いかもしれない(壊れても責任はとれないけどね)。

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ロックスイッチと基板をつなぐリボン端子をはずす写真の様にバッテリと基板を結ぶ端子をはずす
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HDDの端子をはずす付属のトルクスドライバで5箇所のネジをはずすバッテリは粘着テープで固定されているのでマイナスドライバかなんかで無理矢理はがした


 トルクスネジは基本的に5つ全部とらなくても作業できるが、リスクをさけるために基板を外してから作業をする場合は必要だろう。またHDDの端子は写真では手前の3列までは使われていないので、ストレージをつなげるときに注意しよう。

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3列はつかわないアダプタにも書かれているけどね
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まずは新しいバッテリを固定CFカードをアダプタに装着して基盤と接続。CFカードは両面テープで固定した


 安全のためにまだバッテリと基盤はつなげない。また基盤から出ているHDD接続用のリボン端子についている黒いプラスチック製のガイトがアダプタと干渉したので、はさみで少し切り落とした。

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ロックスイッチの端子を基盤につなげるバッテリと基盤を最後につなげる
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起動するとまずはACアダプタにつなげる様にうながされるiTunesでファームウェアのアップデート後、容量を正しく認識


 まあ特に問題もなく30分ほどの作業で終了。HDD搭載時よりあきらかに軽くなったのと、振動を気にしなくて良くなったのはいいね。現在、持っているiPod touchは16GBということ、またクルマのオーディオとtouchは直接つなげられないということなどから、まだまだ現役で使用するつもりだ。あとたしかにiPod touchよりは音が良いかもしれないね。

夏のティトン、三度

 昨日はドカ雪が降った。部屋の前なんかは雪のバリゲードみたいなのが堆く積もっていた。そんな中、同じデパートメントの日本人ポスドクと食事をすることになっていた。集合場所がラボだったことと、うっかり食材を買い置きしておくのも忘れたので、試しにクルマでラボまで行ってみることに......いや~、危険この上ないですね~。ってゆーかまず氷点下20℃とゆーことで、全くエンジンがかからんのよ。まあ1週間ぶりにエンジンに火を入れたんだけどね。10回くらいかけ直して、やっと始動するも、10分以上暖気してもいっこうに水温のゲージが真ん中まで来ないんだよね。とりあえずラボまで行って、彼と合流したあとに、John曰く、"モンタナ一のバーガーレストラン"に行くことに。個人的にはここまで雪が降っていると、さすがに無理なんじゃないと進言したのだが、彼はどーしても行きたかったらしい(ちなみにワタシのクルマはセダンなので、間違いなく、こんな雪ではBozemanの外に出るのはムリ)。まあレストランの食事はおいしかったけど、改めて冬のモンタナという自然の猛威に圧倒されますた。

 さてそんな日曜日の朝も相変わらず氷点下24℃の極寒地獄。まあ晴れているので、見た目は暖かそうなんだけど......そんな意気消沈気味の風景とはオサラバして、ここでは夏のティトンの写真でもアップしよう!

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Moranの見えるあたりJenny Lake


 以前もどこかで書いたのだが、ワタシはTetonの風景が好きだ。その美しさはオレゴンのCrater Lakeと双璧をなすと思う(少なくともワタシが行ったことのある国立公園のなかで)。もちろんそれぞれの公園にはそれぞれの特徴的な美しさがあるのだけれども、Tetonはまるで絵画から飛び出してきたような光景を目の当たりにしたように錯覚してしまう。

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 上のパノラマはそれぞれ左からMoran山を望む場所から、公園北口近くの湖からだ。特に湖が凪いでいたおかげでTeton連峰の姿が綺麗に湖面に映っていた。この間のHermitage Pointなんかも風とかがなければ、それは綺麗に連山が湖面に映し出されていただろうと思われるが、まああんだけボートが行き交っているんじゃ、かなわぬ願いかね。
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