米国けんきゅうにっき

はじめまして!2001年に日本を飛び出し米国へ。研究分野は化学でしたが、2005年のはじめに職場を東海岸から山の中へ移し、その際に研究分野も大きく変えました。そして2010年に結婚とグリーンカード取得。さらにさらに2011年夏に再び1800マイルを東に向かい、新天地、ミシガンに生活の場を移しました。2016年夏に仕事の都合でテネシーに引っ越しました。クルマ関係の仕事ですが、未だに合間を見ては投稿論文の準備をしています。まあ、せっかくの貴重(?)な人生なので、日々の出来事を残しておくことができれば幸いです。

2006年12月

化石の王国(2)

 日本は大晦日だね~、こっちは日が落ちてから気温がぐっと下がってきた。今は氷点下16℃らしい。まさにドロ縄だが今朝、ニューイヤーカード(年賀状の代用)を郵便局から送りだした。七草までにとどけばいーや。その後でラボに行って洗い物と緩衝溶液の準備、それとちょっと論文を書いていたらFくんが出現。実験をやるそうだ。ご苦労様デス<(_ _)>

 なにげにYahoo Japanのトップニュースにブリ一匹、48万円で落札とかあった。景気のいいお話だねぇ。ちなみにワタシはサバが好きd(゜▽+゜)

 さて引き続きクリスマスエントリの続きといこうかね。

 尾根づたいを歩こうとしたのだが、けっこうな量の雪に阻まれる。ワタシのゴ自慢(?)のWalmartシューズはグリップが全くないため、斜面ではもうコケまくり。カメラが雪まみれになってしまった_| ̄|○ まあそれ以上にキケンな野生動物が仕掛けた地雷も忘れてはならない。特に雪の下に隠されたヤツはかなりキケンなのだ。

 転げ回っている理由はクツ以外にたぶん運動不足からくるものもある。もう尾根を歩いているときでひざが笑っていたから二足歩行を維持できる体力が残っていなかったのかもしれない。そんないくつかの理由でサイボーグばあちゃんたちに続いてSpecimen Ridgeを歩くのはやめることにした。代わりに先ほどの頂(ワタシが"ニンゲンどもがゴミのようだ~”と言っていた場所)までもどって珪化木を探すことにした。

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最初はまったく気づかなかった......前回の遠くからのヤツ
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人物対比であるさらに接近なにげに通り道に......

 例の遠くから見えた珪化木にアドレスすることにした。ホントーはもっと珪化木が乱立していて森の様になっている、なんだかもの凄い光景を想像していたのだが、まあそうではなくってちょいと安心。ちなみにこの珪化木もPetrified Treeの様に直立しているのだが、むこうのとは異なりさわり放題である。さわってみると想像通りにひんやりしていてちびっと気持ちイイ。陽光の恵みもありホントーに気持ちいい一日だった......

のだが

 この日の帰り道にスピード違反でキップをきられてしまった。W. YellowstoneからBig Skyの区間で一度、公園内に入る区画があるのだが、この区画だけは55マイルに制限される。(ほかはたしか75マイル)帰りはすでに真っ暗だったので後続のやけに速いクルマを振り切るためにスピードを80マイルまで出していたのだが......(ちなみにこのとき気づくべきだったんだけどね)通常の明るい日はこの55マイル区間は制限速度を注意しているのだが、今回に限って暗さも手伝ってかYellowstone国立公園進入の看板を見落としてしまった。そのとたんに後続車が回転灯を付けてお縄ちょうだいである(TдT)

 ちなみにアメリカで警官に捕まった場合、指示がない限り決して車外に出てはいけない。(マジで撃たれるョ)乗っている人はかならず車内にいて、運転手は警官と窓越しで会話、運転免許、クルマの登録証(車検のある州はそれが対応するはず)、それと自動車保険の書類を速やかに提出しなければならない。あとは違反の程度で保険のレートにひびくわけだ。ちなみにこの場合は速度超過が25マイルで、違反金が$148(TゝT)だったが、警官曰く、

"The good news, the national park won't report any violation to the insurance campany. (イイニュースだ。国立公園局は違反レコードを保険会社に伝えない。)"

 これはすなわち次回の保険レートに影響を及ぼさないということだ。まあそれでも$150ドルは払わなければならないので気分は複雑。別れ際に

"Drive safely. Do not hit elks!"
(この辺はエルクがウヨウヨいるからねぇ)

と言って彼は去っていったのであった......

化石の王国(1)

 今日はクリスマッス~♪ 世界は静寂だ。そんなワタシはお部屋で真っ昼間からビールを飲んでいる。ちょこっとラボに行こうかなとも思ったのだが、これからNSFの締め切りまでたいした実験はできそうにないので、明日からまたバクテリアを育てるのに勤しもう。それとやっと論文が受諾されたのもちょっとした息抜きを許す要因となっている。今回のはかなり難産だった。審査員のコメントが真っ二つに分かれてしまったので、エディタ判断となったのだが、それまで2つの雑誌をさまよってきたので最初に書き上げてから9ヶ月くらいかかっている。そんなわけで今日は一日、外の銀世界(まあ溶け始めているケド......)でも眺めながらボーっとしていようかね。

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 今回は久しぶりに国立公園ネタでいきます。場所は再びイエローストーン国立公園だ。以前に化石の森に行ったことがあるのだが、これはイエローストーン国立公園北ゲートの近くにあり公園の外側だったのだが、公園内にも同じようなモノが存在する。場所は北ゲートから入ってTower Rooseveltの方に向かい、さらに分岐で北西ゲートに向かう道に入りLamar Valleyの途中である。ここからSpecimen Ridgeに登っていくとたくさんの珪化木をみることができるのだが、このSpecimen Ridgeからあがっていくとかなりの道のりを行かなければならないので、現状の自分の体力を鑑みてショートカットルートを選択することにした。このショートカットトレイルは「地球の歩き方」にはのっておらず、こっちのトレイルブックにいくつか記述が散見される。これを頼りに行くことにしたのだが、そのガイドブックにも書かれているように、目立った標識もないためトレイルヘッドは非常に見分けにくかった。なお、このブログエントリを参考にされる方で、興味があるけど体力に自信がないというかたは、まず右写真の"Petrified Tree"を見に行くことをオススメする。これは柵で囲まれているのだが、ほぼ完全な形で珪化木が自立しており、車で容易にアクセスできるのでまずこのトレイルを登るに先立ち珪化木がどのようなものかを感じ取ってもらうといいだろう。

 さてトレイルヘッドはLamar Riverを越える橋の直前にあった小さな駐車スペースにあった。すでに3人組の年輩の女性方が出発の準備をしており、確認のために聞いてみることに。

"Is here the petrified trees trailhead?(ここがトレイルヘッドですか?)"
"We hope so.(たぶんね)"

 彼女たちも確信がないらしい......まあいいやと思い、このトレイルに決めて登ることにした。

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不安をかき立てるだだっ広さ途中できた道を見下ろすサイボーグばあちゃん(^^)

 最初は気楽に歩いていたのだが、だんだん斜面が急になってくる。途中で先ほどの年輩の3人組に道を譲るのだが、彼女らはものすごいペースでガリガリと登っていく。おそらくワタシの倍くらいは生きているであろう方々はなんなく丘の彼方に消えていった。たぶんあれはサイボーグなのだろう......ちなみにトレイル沿いにはたくさんの野生動物の"爆雷"(主にバッファローだろう)が仕掛けてあったことを附記しておこう。

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フハハハハ、見ろニンゲンどもがゴミのようだ~遠くに珪化木が......サイボーグにつられて尾根づたいを歩くが......

 尾根にたどり着いたころにはナチュラルハイになっていた、ってゆーかグロッキー?まあ風景はすばらしいのだが、そこで吐くセリフはもう台無し(^^) みればサイボーグばあちゃんたちはさらに遠くの尾根を歩いていた。この時点で私たちは一つしか珪化木を見つけることができなかったためSpecimen Ridgeを無謀にも歩こうとしていたのだが......

(つづく)

クリスマスイヴ前夜

 今日は12月23日。街は聖夜に向けて徐々に静まりかえっていく......そんなワタシはアパートでジッとしている。ワタシのモンタナでの2回目のクリスマスはほぼ去年と同じだ。ただ今日は米を買いにいかないとクリスマスでお店が閉まってしまうので大変なことになる。そんなわけでこれからシャワーを浴びたら買い出しへ。

 さて日本の教育に関するニュースを一つ。

「塾は禁止」 教育再生会議で野依座長が強調

 政府の教育再生会議の野依良治座長(ノーベル化学賞受賞者)が8日に開かれた「規範意識・家族・地域教育再生分科会」(第2分科会)で、「塾の禁止」を繰り返し主張していることが、同会議のホームページに掲載された議事要旨でわかった。しかし、再生会議が21日にまとめた第1次報告の原案には「塾の禁止」は盛り込まれていない。
野依良治座長

 議事要旨によると、野依氏は「塾はできない子が行くためには必要だが、普通以上の子供は塾禁止にすべきだ。公教育を再生させる代わりに塾禁止とする」と再三にわたって強調。「昔できたことがなぜ今できないのか。我々は塾に行かずにやってきた。塾の商業政策に乗っているのではないか」と訴えた。

 JR東海会長の葛西敬之氏は「日本の数学のレベルは学校ではなくて、塾によって維持されている、という面もある」と反論したものの、事務局側は「公教育が再生されれば、自然と塾は競争力を失っていく。結果的になくなる」と同調、国際教養大学長の中嶋嶺雄氏も「野依座長のおっしゃったように塾禁止ぐらいの大きな提言をやらないと」と野依氏に賛同するなどひとしきりの盛り上がりを見せた。



 この流れはどうなのだろう。N依先生は化学の分野では大家ではあるが、この議論はかなり幼稚な気がするのだが......もちろんノーベル化学賞受賞者の言いたいことはわからんでもないけど、この記事から読みとれるのは教育再生会議なるものが思考を停止した状態にあるということ。まあマスコミ側の情報伝達にも問題があるかもしれないけどね。

勝谷誠彦というコラムニスト

 最近はグラントプロポーザル(日本で言うところの科研費に相当かな?)の下書きを書いている。主に研究計画の部分だが元々、出身が無機化学なので我ながらバイオ屋には思いもつかないような実験をガリガリ書いているところだ。まあだからといってコイツが通るかどーかは別問題だけどね~。

 今日はラボテクのLexyとグラデュエイト候補のFくんをつれてタンパク質結晶化を試みた。先日、最後まで嫌気下でカラムをかけてそのまま液体窒素で凍らせたサンプルだ。今日は隣の建物にあるグローブボックスまでいく。そこで結晶化を行うワケだ。今日はLexyにやってもらい明日はFくん、週明けにワタシがやるという寸法だ。3人でやる理由は結晶化条件の再現性確認も兼ねる。2人ともグローブボックス内で作業をするのは初めてだったようで、3時間ちかくかかった。まあ初心者だからそんなものだろうね。実際、ワタシもあの中で結晶を作るのは難しいかな~とは思う。まあでもいつかは越えなければならないステップだ。そんな作業のなか、ふと日本での顕著な自殺者の増加(特に若年層)を思い起こす。(そして50年後の日本の総人口予想も......)実は今のワタシはコレまでに人生のなかでもっとも充実していると感じている。そしてこれまでもそうだかこれからも(生物としての)自分の時間の短さにちょっとの悲しさを感じてもいる。だから正直言って小中高生が自殺をするというのはワタシには理解できないのだ。なにしろ時間が足りない!と思うのだから。(ここで漫画だが「からくりサーカス」の登場人物の一人、正二の想いを思い出す。)それでもまた対極に位置する考えなのだが、ニートやヒキコモリたちの心情を全く蔑ろにできない自分も存在している。この相克は一朝一夕では解決できないんだろーな、とか思ったり。まあ今の日本はいろいろあるわね。

 さて今日の本題は常日頃から愛読(?)していた右翼モドキの勝谷誠彦のブログが有料サービスに移行するとか。早速、某掲示板でもたたかれてた。この人のコラム、むかつくことがしばしば書かれてはいたが、意外と好きだったんだよねぇ。いいたいことを言いたい放題書いていたのがちょっと好きだったのだ。それにこれはモトカノが教えてくれたサイトで当時は彼女の考えを理解するという意味でもよく読んでいたのだが、途中でデンパが入ったりで話半分で読んでいた。まあネタとしてはオモシロイよ。

 そんな彼のブログ(正確にはブログじゃないそうですが......そもそもブログの定義ってナニよ?)、月875円に移行するとか......ダレがそんな金払ってまで読むね!?と思ってしまったのだが、笑えるのが有料になって”改行します”とか。どこまでヒネクレタやろーだと思ったのだが、まあいいや。その無改行は個人的には気にならなかったからね。(モトカノおよび多くの2ちゃんねらーはその読みにくさを指摘していたみたいだけど。)

 そんなカレもイラクにいってフセインの穴に入り込んだり、わざわざ竹島まで韓国側から行ったり、なんだかな~とは思っていたのだが、そんな香ばしいカレの行動をリアルタイムで追跡できないのは一抹の寂しさを感じるのであった......でもさ、なにもクリスマス直前にこんなエントリを書くのも自分でもどーかと思うね~(^^)

湯治

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 この3週間はかなり体力を削った日々であった。もう30半ばになるのに未だに徹夜まがいをやるのはさすがにしんどい。そんなワケで実は温泉にいってきた。これから(さらに)厳しい冷え込みが訪れるので、その前に温泉に浸かって疲れを癒そうという算段である。
 このあたりはイエローストーン国立公園からも近いとあって地下の火山活動が比較的活発である。それ故に周りには米国の他の地域にくらべて多くの泉源を垣間見ることができるわけだ。これまで2つほど簡単に紹介した場所も鉱泉らしくかすかな硫黄臭が感じられたのだが、今回の場所はまさに名前の通りにしっかりとした硫黄泉であった。

 場所はBozemanから車で2時間ちかく走ったところだ。荒野を疾走しあり得ないくらいの数多くの田舎町を越えていく。すでに何度か雪が降っており、周りは結構な量の雪が所々に残っていたのだが、幸いにして道の状態はよかった。

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 目的地のWhite Sulphur Springは昔、東海岸から引っ越してくる際にI90を通る途中で目に付いた町(正確には看板)。やはりあのときも荒野を一人でただただ走っていたのだが、なんだか不思議な語感の地名であったのが記憶に新しい。(たぶんケミストだからとゆーのもあるのだが......)その名前に何となく惹かれたりガイドブックでその名前を見つけたり......そんな感じではあったのだが、なかなか訪れる機会がなかった。(だって見所がほとんどないんだもの!)しかしながら、ここにきて温泉である。
 外のプールは見た目通りにぬるめのお湯なのだが、浮き具でプカプカと浮いているのはなかなか心地よい。また他の場所と異なり静かなのだ。音楽はいっさい鳴っておらず、(他の客が騒がない限りは)至って静かな空間となる。その一方で屋内にある温泉は日本のそれに近い水温だ。この日も外気は氷点下だったので、この暖かさは身に染みる。個人的にはこちらの方が好きなのだが、やはりさすがに長時間つかるには水温がちょい高め。それでも約1時間半をこの温泉で過ごし、心の疲れを癒したのであった。

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