昨日の深夜に面接から帰ってきた。


 2日にわたる面接は結構、インテンスだったのである。結局のところチョークトークは無かったが、プレゼンでこれまでの研究の話とその学科でやりたい研究、そしてティーチングフィロソフィの簡単な説明を45分で話した。


 各ファカルティとの30分刻みの会合にランチ・ディナー中のディスカッションである。これってさぁ、かなり対人スキルが高くないとできないと思うんだけどどうよ?自分が決して対人スキルが高いと言っているわけではないんだが(もちろんカバーレターにはinterpersonal skillが強みであるとは書いてあるけどね、ストロングワードだから)、客観的に言っても初対面の人と次から次へと話し続けるわけだからさ。しかも研究や教育について熱意をもってね。


 1日目にだいたい9人のファカルティと30分ごとにディスカッションして、あとはあるファカルティの家で行われたレセプションに招待された。ここではまあお菓子とコーヒーや紅茶が振舞われた感じ。そのあとはチェア(学科長)にホテルまで送ってもらったわけだが、その途中でニワトリのえさを買わなければならないらしく、ハードウェアショップに立ち寄ったな。なんか趣味らしい。んで驚いたんだけどさ、ハードウェアショップにナゼかひよこが売ってるのよ。99セントで。正直、南部、スゲーと思った。2日目は11人のファカルティと会合。そして途中にセミナーが挟まれたかんじである。そんで最後にサーチコミッテイーとディスカッションをしておしまいである。まあそんなわけで2日のうちに大量のアメリカ人と話しまくったわけである。いつもはアジア系のやつらしかいないラボに居るからね。なんかちょっと新鮮だわ。ちなみに空港へはチェアの先生が自らクルマで送ってくれた。ワタシの憧れの大型ピックアップトラックである。


 まあこの帰りの1時間のドライブの間も面接は続いていたんだろうな。まあワタシの妻が修士を持っていることに興味を示していて(トークの最後に謝辞で触れた)、場合によっては修士でも講師として働いてもらえるようなことを言ってた。まあ向こうはそれなりに興味を持っているようであるが、あと2人、候補が来るそうなのでね。まあわからんよなぁ。


 訪問した大学は教育と研究が50:50くらいのロードバランスだそうだ。高等教育におけるカーネギクラシフィケーションによればここの大学はMaster's degree collegeとDoctoral-granted universityのちょうどボーダーにあると、面接中に会合したDean(学部長)とassociate Vice President(副学長)に説明をいただいた。化学科の学科長によると、このカテゴリの変化(博士を授与される人数の増加)と化学科の建物の新築(むこうの人も言ってたが、もうボロいので安全基準を満たせていないらしい)のタイミングで博士課程を新設するとかしないとか。


 いろいろと刺激的な現地面接だった。少なくともVAの中に篭り続けていたらこんな気分にはならなかっただろう。ちなみに朝一でボスと顔を合わせたら、またマンガン置換体のシトクロムb5はどうしたと第一声で訊いて来たね。もう2週間もたっているのにまだうんちゃらかんちゃら...