前から日本のフツーのラーメンを渇望していた。そしてそれを求め、Ann Arbor周辺の日本食レストランを物色していたのだが、ワタシの求めるラーメンに出会えることはなかった。

 以前、デラウェアに住んでいた頃ではNYCまで行って「○ッポロ」というラーメン屋に行っていたものである。ここは確かに味は日本のラーメンを彷彿させたのだが、店員の態度が悪すぎる。以前、正直言ってあまりにアメリカナイズされた店員に対してちょっとキレ気味になったので、やはりこっちもアメリカ風にチップを払わないで出てきたら、店の外まで追っかけてきて請求された。そんな悪印象を植え付けてくれたことはよく覚えている。

 さてAnn Arborに住んで1月ほど経ち落ち着いてきたので、もうちょっと本格的にラーメン屋を探すことにしたわけであるが、そんな中、妻がYelpの書き込みでCantonという町に”まっちゃん”という日本食レストランに”普通の”ラーメンを出すところがあると見つけてきてくれた。そーいうわけで出かけてみることに。

a3fcda5c.jpg
Matsuchan_09_17_2011_02.jpgMatsuchan_09_17_2011_03.jpg
ちょっと寂れたモールの一角にそれはあった”フツー”と書かれたのぼりに好感をもてるメニューも写真付きで目移りします


 Cantonはワタシの住むAnn Arborから東側にある町だ。ワタシのアパートから車で30分弱か。目的のMatsuchanはそのCantonの入り口にあるちょっと寂れたモールの隅っこにあった。

 お店には日本語で”フツーの味 餃子・ラーメン”と書かれており、この潔さが個人的に好感を持てた。だってほかの日本食レストランってなんかいろいろ努力はしているんだろうけど、なんか余計な味付けをしているんだよね。特にラーメンとか。

 かなりの期待を胸に抱いて店内に入ると、昭和を感じさせる雰囲気。これはかなり期待できるぞっということで、ワタシはチャーハンの小皿と大盛りの豚骨ラーメンをオーダー。妻もメニューを見ながら興奮しつつ、チャンポンをオーダーした。

1ba0a73f.jpg
8bd201f7.jpg
8f77ed6e.jpg
このチャーハンに昭和を感じたぜ!チャンポンは野菜たっぷり豚骨はホントーに大盛り


 個人的な感想。最初にチャーハンが来たのよ。一口食べて、子供の頃に近所のラーメン屋から出前してもらったチャーハンの味を思い出し、目から変な液が出てきそうになった。こんな異国の土地に生まれ育った土地の味を再現する店があったのである。それくらい感動した。

 そして豚骨ラーメン、大盛り。ちょっと大杉たのでスープまで平らげられなかったのが申し訳なかったのだが、NYC某所にあるラーメン屋に比べて遙かに美味しかった。つーか、これを一口食べたときも、視界が曇ってしまいそうになったわ。

 あまりに感動したので、お店を出るときに「とっても美味しかったです」と伝えたのだが、その言葉以上のことをワタシは言いたかったんだ。でもこの感動を言葉にできなくてちょっと歯がゆかった。まあそれくらい感動したのデス。

 つーことでまた来たいと思うのであった。